初心者向け正しい靴の磨き方
こんにちは。
靴磨きのお店「Reboot Shoeshine(リブートシューシャイン)」店長の藤田です。
こちらの記事では、初めて革靴を買った人や靴のケアに興味を持ち始めた方向けに、基本的な靴の磨き方をご紹介します。
■3つのステップ
まず靴磨きには大きく3つのステップがあります。
ステップ1:汚れ落とし
ステップ2:水分・油分補給
ステップ3:シューシャイン
ステップ1、2は必須ですが、ステップ3は見た目の好みなのでやらなくても問題はありません。
一つずつ解説します。
■ステップ1:汚れ落とし
人の肌でいうところの洗顔、クレンジングにあたります。
馬毛ブラシというブラシでブラッシングし、靴表面の埃を落とします。
ブラシは馬毛、豚毛、山羊毛と色々ありますが、埃落としにはほどよくコシのある馬毛が最適です。
アッパーとソールの間の縫い目の部分が見落としやすいので、入念にブラッシングしましょう。
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馬毛ブラシが手元にない場合は水で濡らして固く絞った布でサッと拭いてもOK。
要はほこりが綺麗に落ちればよいのです。
ただ、馬毛ブラシは日々のケアでも使えるので一つ持っておくことをおすすめします。
次にクレンジング。
汚れ落とし専用のクリーナーを使って古いクリームを落としていきます。
クリーナーはたくさん種類がありますが、モウブレイのステインリムーバーは初心者でも使いやすいです。
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油性のワックスを使っている人は、Boot Blackのツーフェイスローション等、油性でも落とせるクリーナーを選びましょう。
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■ステップ2:栄養補給
人の肌でいうところの保湿にあたります。
ここで使う靴クリームは大きく3つの種類があります。
・乳化性クリーム :水分、油分、ろうのバランスがよい。初心者向け。
・油性クリーム :油分多め。多すぎるとベトつくので使う量がシビア。
・デリケートクリーム:水分多め。油分が少ないので他と組み合わせが必要。靴以外の革小物にも使いやすい。
まずはどんな靴にも使えるニュートラルの乳化性クリームを使うのがよいでしょう。
いろんな種類がありますが、モウブレイはどなたでも使いやすいと思います。
片方の靴に人差し指の先に乗るくらいの量を塗り広げていきます。
ブラシや布を使ってもいいですし、手でも直接塗っても問題ありません。
ペネトレイトブラシがあると縫い目の細かいところもムラなく塗ることができます。
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次にコシが強い豚毛ブラシを使って、強めにブラッシングしましょう。
塗ったクリームを靴全体に浸透させるイメージです。
ここで全体に少しツヤがでてくると思います。
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次は布でから拭きし、磨くと同時に余分なクリームを拭き取ります。
布はTシャツの切れ端でもなんでもOKです。
靴表面を指で撫でたときにサラッとするまで磨きます。
ここで靴表面がベトついていると、埃が付きやすくなり、せっかく補給した水分、油分が埃に吸着して
すぐに靴が乾燥してしまいます。
■ステップ3:シューシャイン
人の肌でいうところの化粧にあたります。
靴のケアという意味では絶対必要な工程ではありませんが、見た目が美しくなるのと、
雨等の汚れや、ぶつけたときにキズがつかないようコーティングの役目にもなります。
油性のワックスを使います。
まずはkiwiのニュートラルが安くてどんな色の靴にも使えるのでおすすめですが、各社商品によって、光り方や光るまでの時間等に特徴があるので、ハマったら色々試してみると楽しいです。
ワックスを塗る場所は基本的には固い芯が入っているつま先とかかとのみです。
芯が入っていないところに厚く塗ってしまうと、屈曲したときにワックスのコーティングが割れてしまうためです。
ワックスは光らせたい箇所に少量塗ったら、10分ほどおいて乾燥させます。
その後、布を指に巻き付けて1~2滴の水と少量のワックスをつけて、先ほど塗った箇所を磨いていきます。
布は何でもよいですが、目の細かいネル生地を使うと綺麗に光ります。
円を描くようにクルクルと回しながら磨いていくと段々と光ってきます。
布に水とワックスを補給しつつ、好みのツヤになるまで磨けたら終了です。
この工程を極めるといわゆる「ハイシャイン」「鏡面磨き」と呼ばれる仕上げになります。
■必要な時間
ステップ1、2で合わせて10~15分程度です。
ステップ3は人によってかなり違いますが、15~40分程度でしょうか。
ちなみに私は1足に2~3時間かけてしまう時があります。
美しさを求めるとキリがありません。笑
■靴磨きの頻度
10回履いたら1回磨く、という頻度でOKです。
ただ履かなくても、冬場等、乾燥する時期は磨いてあげたほうがいいです。
靴の乾燥でクラック(ひび割れ)が入ってしまう場合があります。
また、日々履いたら馬毛ブラシでブラッシングし、埃を落としましょう。
30秒もかかりません。長持ちの秘訣です。
■たまにはプロにお任せ
上記の工程は本当に基本中の基本です。
厳密にいえば革の種類や状態によってクリームの種類や量、浸透させる時間、使うブラシが異なります。
また、ライニング(靴の中)やソールのケアも必要です。
普段のケアはご自身で、たまにはプロにお任せしてみるのがよいでしょう。
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